0712 人工内耳を入れた森脇さんがやってきた


 「全然聞こえなくなったと」とメイルが入ったのが5月25日。会ったのが28日。「本当にまるきり聞こえないんだな」と呆然としたものでした。
 その彼がこの11日、はっきり日付を書けば12月11日、半年ぶりで私の前に姿を表しました。愛知から見えたHPの読者M@さんと一緒でした。
 地理に明るくないM@さんのために浅草寺雷門の大提灯の前で落ち合ったのですが、あの雑踏の中でも森脇さんと話せるのに驚きました。まさか、たった2回の音入れでここまで進んでいるとは夢にも思わなかったのです。

 静かなマンションの一室で半日がかりで色んなことを試しました。磁気ループも、目下会社で試作中のワイヤレス送受信機も、いずれHP上で紹介する予定の高感度マイクも何の問題もなく使えました。
 色々と接続コードを準備して待ちかまえていたのですが、そんなもの一つも必要ない。すいすいとテストが進みました。最も初期のタイプであるN22から見て別人のように進歩したものだと感心し安心もしました。

 午後4時にM@さんは同じ愛知のMAさんと交替されました。この方は人工内耳をつけておられるので森脇さんのと聞き比べ、今後どういうマッピングの進め方をしたらよいのか指針を与えてくださったようです。

 お二人にCDを聞いて貰いました。複雑な楽器編成のものは駄目なことは知っていたので、ピアノ・オルゴール・ハープなどのソロをかなり揃えておきました。
 失聴以前に聞いてメロディーを知っているものの記憶を呼び戻すことは無理でした。人工内耳は今のところ会話の聞き取りが目的の全てであって音階を正確に表すことまでは手が回らないのですから致し方ありません。
 そのことは承知のことで、始めて聞く曲が音楽として楽しめるかどうかが私の狙い目でした。お二人ともまァまァという表情です。これは時間をかけて馴れる必要がありそうなので、これから多いに森脇さんに頑張って貰いましょう。

 M@さん・MAさんとも磁気ループの応用と普及について大変大きな願望を持っておられて私も圧倒されました。俄には実現が難しい宿題ばかりでしたが、言われてみれば確かに研究を進める必要があると納得させられるものばかり。

 例えば駅のアナウンスがあります。あれは難聴者にとってどうしようもない問題のように見えますね。待合室やプラットホームに隈無く磁気ループを張るのは現実問題として甚だ難しい。しかし、M@さんは何が何でも次善の策を考えろ!とおっしやる。

 と言われるならば方法は幾つかあります。天井から吊られた、あるいは壁から突き出したスピーカーの周りに小さくとも良いから磁気ループを張るという手があります。
 スピーカーから配線を一寸引き出せば材料費は殆ど無視できる程で手間賃だけの問題です。スピーカーの真下に行けばTコイルのある補聴器ならしっかり聞こえます。

 そこに行く前の段階としては案内所あるいは改札口の傍にだけでも磁気ループを張るという手があります。専用のアンプなんかいりません。場内放送用のアンプから信号をチョイト失敬すれば済むことです。これもお金はいくらもかかりません。もののわかった駅長さんがいる駅なら試験的に張らせて貰えそうですが、どうでしようね。

 わざわざ改札口まで足を運ぶなんて面倒くさい、なんて言ってはいけません。「今何があったのか、紙に書いて」とメモを突き出しても駅員は皆逃げるというではありませんか。それよりは遙かにマシである。「まず隗より始めよ」という古いことばありましたな。皆さんお近くの駅の駅長さんを口説き落としてみませんか。お手伝いしますよ。 

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