0614 耳の聞こえない医師



 書評欄に書くつもりだった原稿ですが、問題提起の意味でこちらに移動します。
 
耳の聞こえないお医者さん、今日も大忙し」という本を手に入れました。
原題は[When the Phone rings,My Bed Shakes]というのです。著者のフィリップ・ザゾブ氏が強度の難聴のため電話が鳴るとベッドが振動する仕掛けが施してあることによります。
 著者が開業医を志して如何に大学に挑戦し、如何に資格をとったかの奮闘記とでもいうべきものです。開業医になってからの苦労はあまり書かれていません。むしろお客さんとのほのぼのとした魂のふれあいが心を打ちます。

 アメリカには60人から70人の難聴の医師がいるそうです。州が50あってのこの数ですからアメリカと言えど医者になるのは容易ではないことが判ります。翻って日本ではどうでしょうか?つい最近まで難聴者には医師や薬剤師の資格を与えないという定めがありました。それが除かれて始めて難聴の薬剤師が誕生したことが大々的に報道されたのはつい先日のような気がします。

 それよりも日本では患者が難聴の医師を避けることはないでしょうか。難聴の患者が思いやりのない医師や看護師とのやりとりの難しさは数多く伝えられていますが、逆のこともあるのではないでしょうか。
 このことでインターネットを検索してみると千里金蘭大学人間科学部人間社会科の[異文化伝心その7 耳の聞こえる文化、耳の聞こえない文化]が参考になります。 
 その他にも[門前払いはやめて][障害者の資格制限について]などいくつも拾い出すことができます。イギリスやオーストラリアでは国家試験を通った手話通訳者を病院の依頼に応じて派遣する制度があるそうです。日本でもボランテイアとしてではなく国の経費で同様のことができれば素晴らしいことですが、障害者自立支援法などという法律が通るようでは夢というしかなさそうですね。

 

 

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