0418 補聴器の音はギリギリまで絞って使おう




 補聴器を持っているけど使わないというお年寄りに努めて会うようにしています。そして「ガンガン響くので嫌」という人が多いのに驚きます。
 「ボリウムを絞ったらいいじゃありませんか」というと「え?」と不思議そうな顔をする。
 「いじっても構わないのか」「補聴器店が調整してくれた通りに使わないとまずいんじゃないか」言い方は色々ありますが、要するにスイッチのオン・オフ以外に何もしないと言うお年寄りがあまりにも多い。
 してはいけないんだという思いこみが強いと言い換えたら良いんでしょうか。

 つまりですね。補聴器店では日常会話に便利なように調整してくれるわけです。ところが一歩外へ出ると街路は騒音の洪水です。地下鉄の階段に響くハイヒールの音なんか年寄りの耳には大変こたえる。人間のナマの声とは如何に小さいものであるかが判ります。

 最近のデジタル式補聴器ではこの点をかなりうまく処理しているらしいですが詳しいことは知りません。私が11年以上使ってきた耳掛け式はアナログなので、しょっちゅうボリウムをいじらなくてはなりません。

 会社の中では同僚との会話に差し支えない音量にしています。やむを得ずつき合っている某組織の中には(自ら音量調整することを知らない)雷みたいな話し方をするのがいます。自分に話しかけられたとき以外は(相手にも煩いという態度がハッキリ判るように)スイッチを切る。
 嫌味ではありますが、こうでもしないと相手に他人の迷惑が判りません。「地声だから」と澄ましておられると困る。もしかしら難聴が始まっているのかも知らん。

 ハイヒールは踵に木が埋め込まれているのですから甲高い音がします。それでも慎み深い人の歩き方と車内で化粧することを何とも思わない娘とでは響きがまるで違います。
 なんでそうドタバタ音を立てなきゃいけないの?という歩き方をする。後者の場合はこちらの頭の芯までギンギンこたえます。私は忽ちスイッチを切る。
 
 電車の中では慎みということを親から教わっていない女子中学生たちが遠慮のない声を張り上げている。年寄り共が顔をしかめています。一声注意してやりたいのを諦めて私はスイッチを切る。耳が聞こえないのも場合によっては重宝なものです。

 年寄りに限らず難聴者の皆さんは平常補聴器の音量を必要以上に上げすぎているのではないでしょうか。
 聞き落としがあってはまずいという気持ちから必要のない音・喧しい音にジッと耐えている。無理している。そんなことはありませんか?

 皆さん、一つ試してみて下さい。駅の構内の案内が我々には殆ど意味が判りません。ガンガン響くだけです。それが当たり前とあきらめている。
 そこで補聴器のボリウムをありったけ絞ってみます。意識を耳に集めると微かにアナウンスの内容が判るくらいにまで絞り込むと反響音がビックリするほど小さくなって聞きやすくなる(ことがあります)。

 電車の中でもそうです。車掌さんの声の質とか語り方で天と地ほど違いがありますが、「こんなこと今まで気がつかなかった」と言われること請け合いです。やってみて下さい。

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