0415 福祉の窓口は一歩踏み込んだサービスを



 日本の福祉事業はこれまで国が大筋を決め、都とか県単位で執行されてきました。新しい法律が歩き出すと市町村単位とスケールが細かくなります。窓口にどんな人が座るかで全国の福祉行政のレベルに天と地ほどの格差が生まれることは確かです。
 今でさえも「本人が申告しない限り何もしてくれない」のが福祉の常識でしたが、これからはこの傾向が一段と厳しくなります。これは例を挙げた方が速いでしょう。

 私が川崎市から東京都に転入して、始めての難聴者の集まりがありました。地下鉄で切符を買おうとしたら「佐藤さん何してるの?」と新たにできた仲間が言います。「何してるのったって御覧の通り切符買ってますよ」「あんた東京都民になったんでしょ。身体障害者手帳を持っていれば都営地下鉄と都バスは唯で乗れるんですよ。知らないの?」「知りませんでしたね。窓口で手帳見せればいいの?」「違う違う。福祉事務所に行って申告してパスを出して貰うんですよ」。

 そう言えば転入したとき区役所で厚いパンフレットをくれました。家に帰って丁寧に呼んでみたら確かに書いてありました。私が斜め読みしていただけの話です。
 ここが実は問題なのです。行政は「チャンと書いてある」でオシマイです。年とると万事面倒で丁寧に読みやしません。読んでも私みたいに読み飛ばしてしまうこともあります。こうしたことは年寄りには一言二言窓口で言い添えて頂けると助かるのですね。

 よく聞くことですが、補聴器の給付を受けようとして福祉事務所に行ったら「聴力検査を受けて医師の認定書を貰ってきなさい」と言われました。認定書を持って行ったら「一年間の収入を証明するものを持ってきなさい」と言う。源泉徴収票を持って行ったら「去年のでは駄目。一昨年のものが必要」と言う。そこでやる気をなくして給付を受けるのはやめにした、と。

 担当者に理解があるか。進んで手助けしてくれる気があるのかないのか。それ以前にその市町村にお金があるのか。無い袖は振れないで片づけられるのか。格差が更に更に酷くなる筈です。黙っていると何一つ福祉の恩恵にはあずかれないのです。恩威というのは私の筆の誤りで当然の権利なのです。
 それには難聴になった本人が勉強しなくてはなりません。進んで勉強する人なんてゼロに近いので、我々難聴仲間が助け合って情報を伝えるしかありません。

 具体的にどうするか。昨日12日に東京都中途失聴者・難聴者協会の研修会がありました。誰しも障害者と言われたくないので表面に出てきません。いわゆる「隠れ難聴者」をどうやって見つけだし、どう情報を伝えるか。非常に熱気に満ちた集まりでした。

 

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