0410 永平寺の鐘の録音を聞いて



 図書館から「永平寺の朝」というCDを借りてきました。

 三部に分かれていて、最初は永平寺の目覚めです。耳の良い人なら修行僧たちの動きを身体で感じることができるようですが、私には時々入る鈴の音とか僧達がすれ違うサッサッという物音しか聞こえません。それでも唯ならぬ雰囲気が伝わってきて全神経を耳に集めることになります。

  続いて除夜の鐘で有名な大梵鐘の録音です。ゴーンと鳴って余韻がすっかり消えるまで1分50秒かかるそうです。続いて第2声〜第3声と続きますが、なんと1分50秒の間を置いて18声がそっくり録音されています。

 

 難聴者にとっては余韻なんか全然聞こえやしません。一発ゴーンと鳴って次ぎに鳴るまでの1分50秒の長いこと。1分50秒×17=???の長いこと。

  18発聞くのは大変だなーと思う。何も全部聞くことないよーとも思う。でも、急ぐ旅ではなし、途中ではしょってはみっともない…と思い直す。それで最後までつきあいました。

  暇を持てあまして何をしているかと言えば、姿勢は自然に座禅の形になっていました。 ゴーン。次に鳴るまで1分50秒だなー。今日はこれからやることいっぱいあるんだけれど仕様がない、つき合うか。

 ゴーン、昔座り方は教わったけれどこんな感じか。形ばかりで物にはならなかったなー。 ゴーン、余韻が少しでも長く聞こえリゃ良いがなー。心頭を滅却すれば聞こえるようになるかナー。

  という内に小さな鐘の連打があって終わりを告げてくれるのですが、次のゴーンが来るまでの間雑念と遊ぶのが何とも楽しいものでした。無念無想にはなれそうもありませんが、何も考えずにポケーとしている内にゴーンと来てビックリすることがありました。

  最後は100人の雲水による般若心経の誦経です。このCDのために余計な物音が入らない深夜に録音が行われたと解説書にありますが、時折入る鐘の音に合わせてボリウムを絞ると私の耳には100人による読経の声がほんの小さくしか聞こえません。それでもたった一人で唱えているかのように経文が一字一字はっきり聞き取れるのは不思議です。

  春日大社の神職達による大祓詞(オオハラエノコトバ)はとにかく明るくて天に向かう大合唱の感じですが、こちらは深く深く大地にしみこんでいくような発声です。こちらもまた大変に良きものでした。近く私も一枚求めて折に触れて聞いてみることにします。

  いずれは余韻とか倍音とか音響に関わることををしっかり書き込むことになりますので今日は予告編みたいな感じで永平寺の鐘に触れました。

 

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