0323 聴力アップの証拠のオージオグラム



 前回の0322で日本音響学会で私の聴力が改善されたことを報告したことを書きました。このときスクリーンに投射したオージオグラムはかなり以前にニュース6[佐藤の聞こえが改善されました]に載せたのと同じものです。
 しかし、今見ると文字は出てきますが何故かグラフが読み出せません。「本当に改善されたのなら証拠を見せろ」と言われることが間々あるので、改めて学会で使った図をそっくり転載してお目にかけましょう。

 図は上から
@佐藤が使っているオーデイオアンプの周波数特性Aアレフレッド・トマティス先生による[民族のパスバンド]B私が使っている補聴器の周波数特性C私の耳の聞こえ具合を示すオージオグラム、となっています。今日は@Aは飛ばしてCとBの説明をしましょう。

 まず×印を薄い線で繋いだ左耳の特性です。これは平成14年(2002年)6月12日に横浜国立大学中川研究室で測って頂いたものです。中川先生はこのホームページに国内で販売されている全補聴器のデータベースを提供して下さっている方です。
 左耳は250ヘルツ以下に70〜85dBの音感が残っていますが500ヘルツでガタンと落ちて1000ヘルツでは敢えなくスケールアウトとなっています。
 数字の上では平均聴力120dBで、その下にS54=昭和54年(1979年)72dBと書いてあるのは身障者手帳を貰った昭和54年には72dB聞こえてましたという意味です。23年で48dB悪くなった、と。おまけに感音性ですから昔も今も補聴器が全然使えません。

 さて、右耳です。こちらは○印を濃い線で繋いであります。8000ヘルツでガタンと落ちてはいますがまァまァ比較的平坦な聞こえです。平均聴力で78dB。「あと2dBで4級、惜しいことしたね」なんて言われますが勲章じゃあるまいし等級を誇ってどうなるもんですか。
 これも23年前には60dB聞こえていました。「片耳60dBなら6級貰えるわけない。どうして?」と聞く人がいますが私は知りませんよ。とにかく千葉ではくれたんだから。私がインチキしたわけではないんです。

 問題は3年後の平成17年のグラフです。◎で印をつけています。500ヘルツと1000ヘルツは変わりはありませんが。低い方と高い方が↑で示した通り良くなっています。特に125ヘルツで15dB、8000ヘルツで20dBアップして全体として非常にフラットになっています。
 500ヘルツと1000ヘルツの数字が変わらないので平均聴力は78dBと動きませんが、オージオグラムで証明して貰うまでもなく自分で音を聞いてはっきり以前との違いが判ります。よくなった、と。

 このデータは新宿区にある東京都心身障害者福祉センターによるものです。ここは福祉型補聴器を給付して貰うとき指定医と並んで聴力を測定し診断書を書いてくれるところです。これらのグラフで明らかに私の聴力が向上したことを認めて頂けるのではないでしょうか。

 ただし、3年だけで好くなったのではありません。長崎にいたときからヘッドホンを介して8000ヘルツを超える音楽を毎日聴き、毎朝腕振り体操を欠かさない積み重ねの結果であることを忘れないで下さい。こうしてみると長崎で測っておかなかったのが惜しかった。こんなに良くなるものとは期待もしていなかったので始める前に聴力検査をしとこうなんて考えもしませんでした。とにかく当時はもっと酷い数字だったことは疑いを入れません。

 私の聴力カーブの上が俗に「スピーチバナナ」と呼ばれている会話域の図です。この形は本によってかなり違いがありますので、ここでは補聴器の権威大和田健次郎先生の御著書から引用しました。
 4000ヘルツを中心に「有声子音」と「無声子音」の帯域があります。このへんがキチンと聞こえないと「音としては聞こえているが意味が判らない」という事態になります。

 この図の上に私の補聴器の特性表を載せました。実線が11年つきあってくれたアナログの補聴器です。点線が今使っている福祉型のデジタル式のものです。どちらも無声子音まではカバーできていないことがお判りでしょう。
 私は音響学会で「これからの補聴器はせめて5000ヘルツはしっかり出るアンプとイアホンの組み合わせでお願いしたい」と結んだのは以上の私の体験による結果です。

 次回にはもう一つ劇的な例を御紹介しましょう。

 

 

直線上に配置
 
聴力改善への道 に戻る

 補聴機器勉強会 ホームに戻る