0308 鍼の名医はいずこに?



 初期の聴力障害に鍼が効くことは私が二度体験しました。しかし、耳は急所であって鍼師の誰もができるわけ
ではありません。どこかに名人はおられないものでしょうか?
 もしかしたらこの先生が?と期待できる方を私は一人だけ知ることができました。

                 

 写真の本を書かれた林義貢(ハヤシ・ヨシツグ)先生です。私は一昨年この先生のセミナーでお目にかかりました。私がこれまで体験した多くの鍼治療とは全然違います。よくこんな長い鍼が体内に入るものだと驚くようなのを3本だけ使います。だから三鍼法(サンシンホウ)と呼ぶのです。
 林先生は「首から上が原因の病気なら私に任せておきなさい」と言い切られました。特に脳梗塞とその後遺症の治療を得意とされます。今から17年前にモスクワ滞在中に御自分が脳梗塞にやられて半身が利かない状態になりました。それをその場で鍼を使って自分で治してしまわれたのです。
 このときのことを先生は「幸いにも」と書いておられます。「自らの体験を通して脳梗塞が如何なるものかを知ることをできた」と。

 私はセミナーの最前列・ベッドの至近距離に座って治療の進め方を細大漏らさず観察しようとしました。一通りの講義が終わって実技に入り、先生が「三人くらい見てあげられる時間があるから希望する人は手を挙げて」と言われたとき、イの一番に挙手しかけたのです。でも、先生が「できるだけ症状の重い人に出て頂きたいですね」とおっしゃるので後ろを振り向いたら介添えがついておられる方が何人か見えました。「これは遠慮しなくてはならない場面だな」。

 それらの人たちが前に進み出るまでかなりの時間がかかりました。杖をついて足をひきずって辛くも歩けるという状態です。
 鍼治療そのものは驚くほど短時間で済みますが、前もって先生が診察をなさる。その手順が非常に興味深いものでした。それと治療を進めながらチョッチョッとO(オー)リング法で効果を試しながら鍼の加減をなさるのを見て感銘を受けました。Oリング法については沢山の本が書かれていますが、実際にこの診断法に触れるのは初めてです。先生がOリング法に深い経験と自信をもっていらっしゃることを察することができ、それから逆算して「三鍼法はきっと効くぞ」という期待を持ったのでした。

  僅か数分間の鍼治療の効果は驚くべきものでした。自分の席に戻るときの足取りの確かさに満場から歓声と大きな拍手が寄せられたくらいです。

 私はこのホームページの0607に脳梗塞のことを書きました。リハビリテーションにどれだけ苦労するかを思えば、私が将来仮にこれに襲われたとすれば即刻林先生に担ぎ込んで貰う手配をするでしょう。

  何故もっと早くこんな情報を教えてくれないんだ…と恨む人があるかも知れませんが御安心下さい。先生は「5年以内なら私は古いとは言わない。慌てずにいらっしゃい」と言っておられます。

 私の郷里秋田県は日本一脳卒中の多い県で、同期生に脳梗塞による半身不随組が少なからずおります。同期会にこの治療法のビデオテープを贈ったのが彼等の間で回覧されていると聞きました。役に立ってくれることを秘かに期待しています。

 さて、この辺で「耳のことはどうした」と言われそうです。林先生は「首から上のことは任せろ」と言われました。それに難聴とは耳周りのの器官だけではない、脳が大きく関わっているに違いない、というのが最近の私の信念みたいなものですから進んでこの話題をとりあげました。 

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