0239 円卓会議システムは好評です



 01510152で紹介した円卓会議システム鎌倉に続いて愛知県蒲郡市でも使い出されました。鎌倉は健聴者10人対難聴者二人の構成です。難聴者の一人は人工内耳をつけています。
 
 まず健聴者席には一個づつ連結ボックスがあって隣同士がコードで結ばれています。そして各人のシリコンマイクをネクタイピンで胸元に留めます。発言したい人は連結ボックスのスイッチを入れるとランプがついて、そのマイクが生きていることを示します。

 (補聴器が使える)難聴者席には[円卓会議ソラ]があります。これは連結ボックスと汎用ソラが一体になった物です。全員の発言が聞けると同時に自分の声もしっかり聞こえます。どんな位置関係にある人とも自分の声と同じレベルで聞こえることは非常に大切なことです。数やお互いの距離を気にする必要は全然無くて全て一対一の感覚で話せます。

 人工内耳をつけている人には[円卓会議ソラ]は必要ありません。連結ボックスからコードでスピーチプロセッサーと結ぶだけです。このコードには私が作った[雑音防止コード]が望ましいことが判りました。
 *このコードは数年前に人工内耳友の会の依頼で開発した物で作り方は友の会の会報で公開しています。
  さりとて余程手先の器用な人でないと自作は難しいらしいので全国規模で私が作ってあげました。

 初回の時は私が出向いてセッティングの仕方を説明し、会議が始まる前には姿を消していました。案の定皆さんがこのスイッチの操作に慣れなくてとまどいがあったようですが2回目にはすっかり要領を飲み込まれて大変滑らかに会議が進んだそうです。

 一年くらい前に別の場でコンデンサーマイク10本を使った実験をしたことがありましたが、話し始めにスイッチを入れるのは問題ないとして大抵の人が話し終わりに切ることを忘れました。それで全部のマイクを活かしたままにしたらどうなるかやってみましたが、あらゆる物音が入るので気が散ってしようがないという。そりゃそうでしょうね。

 シリコンマイクはこの点では優れ物です。周辺の雑音を拾いにくいことではコンデンサーマイクとは抜群に違います。難聴者用としてこんなに有り難い物はありません。10本くらいなら恐らく全マイクを活かしたままでも大きな影響はないのではないかと考えました。
 それで2回目は「スイッチの切り忘れはいちいち注意しないで放っておいたままにしてみて下さい」とお願いしてみました。スイッチの操作に気を取られて会議が疎かになっては意味がないからです。忘れたら忘れたっていいんだというところがこれから歓迎されそうに思います。

 前にも書いたことですが「こうしたものが欲しい」と言われたのは当時84才、今は86才におなりの御婦人です。「難聴者だけで群れていないで、どんどん健聴者の中に入って行きたい。そのためには道具がいる」とおっしゃった結果として生まれた作品です。今回も説明は一回だけ、2回目は宅配便で一式を送ってそれで終わりです。一発で使いこなしておられることを特にに強調しておきます。

 感想としては「マイクが胸についていることを忘れて席を立とうとする人がいる」「マイクコードにボールペンをからませる人もいる」「そのためにはスタンドマイクもあった方が良いかもしれない」ということで、これは元々のオリジナルがスタンド式だったので話は簡単です。次回はこれも10本送ってお好きなのを選んで頂くことにしています。

 次は愛知県蒲郡市でホームぺージを開いたばかりの「めだかの学校」の例です。ここでは名古屋市内のキリスト教会で使い出しました。
 牧師さんからのマイクの信号を椅子席の一角に引き、そこへ6分配できる長さ25センチもある細長い分配器を置きました。ここから信者たちが各自の[ソラ]に信号を引けば牧師さんが目の前で話してくれているように聞こえます。これはすこぶる好評でした。

 ただし、これは一方的に聞くだけです。「皆で話し合えるといいな」となるのは自然の成り行きというものでしょう。「それなら鎌倉に作ったばかりの円卓会議システムがありますよ」「うちにも一つ頼みます」ということになって、ここは頭数も少ないことだしスイッチ無しの連結ボックスにしてみました。
 その結果は「こんなに和気藹々と笑いあえるのは何十年ぶりだろう」ということになったそうです。このメイルを読む私も感動しましたよ。

 

 

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