0225 円卓会議は一人あたり一本のマイクが理想




 私が籍を置いている難聴者団体では役員が20人近くいます。これで会議をやるとなると絶対必要なのが要約筆記、あると便利なのが磁気ループです。手話は私を除いて全員ができるから通訳は置かないことが多い。

 磁気ループが何故従なのかと言いますと、補聴器が使えない人もいるし、補聴器は使えてもテレホンコイルが内蔵されていないと磁気ループの信号は聞き取れないからです。使えない人が多数派です。でも集まりの中に一人でも難聴者がいれば準備をするのが情報補償の原則ですから磁気ループは必ずセットします。

 問題はマイクの数です。理想的には一人一本ですが、それだけの数を揃えている所は日本国中どこにもないでしょう。
 東京の三田にある東京都身体障害者福祉会館では幾つかの大きな部屋には磁気ループが組み込まれていますがマイクの主力はワイヤレスマイクです。

 マイクの数が部屋によってマチマチなのが大問題です。一本しかない部屋もある。これだと20人のメンバーの中を一本のマイクが行ったり来たりで忙しいことおびただしい。

 それで私が手持ちのマイク7本を動員して、これをワイヤレスシステムと繋いでみました。これはなかなかうまく行きましたが、矢張りマイクの数が足りません。

 古い話になりますが昔々郷里の市役所と議会棟の新築に際して放送設備を請負ったことがあります。その時の仕様は議員二人あたり一本のマイクとなっていました。
 しかし、私は将来必ず増設の要求があるに違いないと予想して、床下に埋め込むマイクの配線の数を秘かに2倍にしておきました。

 案の定、竣工寸前の下見で議員諸侯が自らの席に座ってマイクの具合を試してみて、一人一本どうにかならないのか…となりました。
 これから床を剥がして増設工事をするなんて飛んでもない話で、担当者が真っ青になって飛んできたのは言うまでもありません。議員さんには勝てませんからね。
 おかしさをこらえて、散々恩に着せておいてから種明かししてみせたものでした。

 この3月26日、鎌倉で出張補聴機器勉強会を開きました。地元鎌倉に横浜・横須賀・三島(静岡)・埼玉からの参加があって賑やかで楽しい勉強会でした。このとき私も奮発して一人あたり一本のマイクを用意して行きました。
 これが予想以上の効果を産みました。普段はおとなしくて声も出さないような人がどんどん発言してくれるのです。

 それぞれのマイクにはスイッチと点滅式のパイロットランプをつけました。ランプは「あなたのマイクは今生きてるよ」のサインです。
 一通り話が終わってから「ご質問は?」ではなくて、こちらの話の腰を折る形でもいいから勝手にスイッチを入れて話しかけてくれとお願いしました。この発言は全員に聞こえます。講師の話も参会者の質問も全く条件は同じです。

 最初は皆さんも遠慮していましたが、勇敢な人が話し始めると後半はもうドンドンと言う形で割り込んできます。こんな活発で立体的で楽しい勉強会は初めてです。

 私も味をしめました。今月末までにマイクの数を20本に増やして来月の難聴者協会の役員会で試してみようと思っています。 

直線上に配置
 

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