0223 磁気ループを首掛け式にしてみる




 磁気ループは本来大人数の難聴者を対象とするものですが、面白いことに年を追ってどんどんスケールが小さくなってきました。
 と言うのは磁気ループの信号を聞き取るにはテレホンコイルが組み込まれている補聴器がどうしても必要です。さもなければ専用の受信機がいります。

 ところが補聴器が耳穴にスッポリ隠れる物が主流になってきますとテレホンコイルが弾き出されてしまう。これは実に困ったことですが、買ってしまったものは今更どうしようもない。
 このホームページをお読みの皆さんには今後補聴器を求める相談を受けたときは是非コイル入りにするようお勧め下さい。特に販売店を教育して頂きたい。これは強くお願いしておきます。

 さて、大勢の人による集会でも磁気ループが聞ける補聴器をお持ちの方が一握りしかいないとなると大げさなループシステムを張り回しても意味が無いことになります。一握りの人を一画に集めてしまえば文字通りハンドバッグに収まるようなシステムで済んでしまう。現に私はそれを励行しています。
 このシステムを採用するようになってから東京周辺の様々な難聴者の集まりでループの使用が急激に増えてきました。前にも書きましたが数人用というのが喜ばれています。
 とうとう一対一のループを貸せ、と言われるようになりました。個人用のループということですね。

 個人用ならばわざわざループなんか必要ありません。アンプのイアホンコードを十分ながくして聞けばいい。その方が格段に良い音に聞こえます。それでも何年も聞き慣れた耳の一部みたいになっている補聴器で聞きたいと言う人が意外に思えるくらいに多いのです。私としては納得いかないところですが気持ちとしては判らないでもない。

 それで今回は個人用の磁気ループの作り方を書きます。
 0210で「70センチの磁気ループ」のことを書きました。これは元々5人おれば5人用、30人なら30人用、任意のシステムをたちどころに作る[フレキシブル磁気ループ]が目的でしたが、一人分のものを輪にすれば忽ち個人用のループが出来上がります。それを写真でお目にかけましょう。

      首に掛けた写真      ケーブル
 この品は隣から隣へと繋いでいくために両端にコネクターがついています。純粋に個人用ならこんなものはいりません。直接ハンダ付けすすればよろしい。その方法をもう一枚の写真で示します。

 材料は10本以上のコードを平に接着した[フラットケーブル]を使います。パソコンを扱う店なら日本中どこでも切り売りしてくれます。
 大規模ループ用の4本物でもできますが長さが短いので、うるさいことを言えば抵抗が小さすぎてアンプに大きすぎる電流が流れてアンプを痛めます。必ず本数を増やしてください。

 写真では10本並びのケーブルを使っています。これをクルッと輪にして突き合わせます。突き合わせた部分を右の写真のように一本分ずらします。そして、隣同士が接触しないように注して少しづつずらしながらハンダ付けしていけば左の写真のようになります。
 これで10本の線が一本繋ぎになりました。コイル状になりました。両端に信号を入れる引きだし線とプラグをつければ首掛け式磁気ループの仕上がりです。ハイカラに言えば[タイループ]です。

 このタイループを首にかけ、380でも386出も手近なアンプに接続して、テレホンコイル入り補聴器の切り替えスイッチをTにすれば大変クリアに聞こえます。試してみて下さい。

 *この記事は愛知県のMさんのリクエストに応えて書きました。


直線上に配置
 

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