0220 読者への宿題 防水型補聴機器を作ってみよう




 よく言われることです。温泉旅行に行ってお風呂場で仲間と話ができないのが淋しい。専用の補聴器ができないか、と。

 そんなこと簡単、自分で作んなさい。と言ってきましたが、これは言う方が無理ですね。その技術がなければ。
 でも、このHPの読者である貴方には今ならできます。私はその暇がないので手に手を取るように教えて上げることはできませんが、作り方の要点だけ書いておきますから後は自己流で形にしてみて下さい。

 まず、防水型補聴器を作るのではない、浴場専用の使い捨ての会話の道具を作ればよいのだ、と技術のレベルを引き下げます。プールや海で泳ぎながら…という欲は捨てる。浴槽のお湯の上にプカリと浮かべるものとしましょう。

 アンプは01シリーズで書いてきたように3Vで動くマイクアンプとパワーアンプの組み合わせで行きます。これをタッパーウエアのケースに入れると防水完璧で水に浮きます。100円ショップで売っているのはもしかしたらお湯の温度で形が変わって防水が怪しくなるかも知れない。念のため高くてもしっかりしたケースを選びましょう。高いと言ったってこんな小さなケースの値段なんて知れたものです。

 スイッチやボリウムを外から操作するのは差し当たってあきらめる。洗い場である程度にセットしてケースの蓋を閉めきって浴槽の中ではいじらないことにする。穴はイアホン用の一本だけ。
 こう割り切ると「なんだそんなこと。わけないではないか」と思うでショ。その通り、なんということはないのです。やってみて下さい。

 一回コッキリの消耗品と考えればこれでよいのですが、水蒸気100%の浴槽で使うとすれば矢張り絶縁が心配です。答えは部品全部に「水置換性を持ったスプレー」をシュッし吹きかけることです。

 商品名をLPSと言う(アメリカ軍の軍用規格)による防水剤がありました。ナンバー1から4まで様々な固さ(柔らかさと書くべきか)のものがありました。普通はNO.1を使います。
 水置換性という用語に馴染みがないかも知れません。防水性とは水を弾く意味と取られやすいのですが、こちらはスプレーを吹きかけて溶液が中にしみこむと吸い込んでいた水と置き換わって水を表面に押し出す働きをします。ザンブリ水に浸かって働かなくなった基盤でも見る見る内に水が表面に浮き上がって、また働き出す。驚異的な眺めです。

 私は昭和50年頃から平成12年にかけて25年以上愛用してきたのですが残念ながら今では姿を見ることがありません。CRCの5−56という安い品物が出回ってLPSの価格を維持できなくなったものでしょうか。
556とWD40
 今はどこの工具店に行ってもCRCが置かれています。本当にポピュラーになりました。ただ、CRCに水置換性があるかどうかは缶のどこにも書いていありません。LPSとは似て否なる品物なのか?試してみればすぐ判ることですが…。

 そこで、はっきり水置換性を謳っている代換品はないか探していたら写真にあるWD−40というのが見つかりました。アメリカ製でエステー化学(株)が輸入しています。秋葉原の何処の店で求めたかド忘れしたので、後日調べてこの欄の最後に付け加えましょう。買ったばかりでまだ試していませんが、恐らくこれでいけるのではないでしょうか。
 基盤やスイッチ・ボリウム、部品の全てにこいつをシュッシュッと吹きかけてからタッパーウエアのケースに放り込めば作業はオシマイです。

 宿題はただ一つ。イアホンコードをどう水(湯)を侵入させないように外に引き出すか?です。これは一つ貴方に知恵を絞って頂かなくてはなりません。
 では皆さん。成功を祈ります。うまく行ったらレポートを出してください。間違っても「塩を何グラム入れるの?」と聞いてはいけません。


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