0209 25年前に作った磁気ループ



 この写真は往事を偲んで再生した物ではありません。25年前に東京都の難聴者団体[こだま友の会]に入ったとき「磁気ループとはこういうものです」との説明用として作った実物です。
 千葉県の柏市→都内の三鷹→長崎→川崎→浅草と引っ越す度に後生大事に持ち歩いたのは我ながら御苦労なことでした。なんでこんな物を捨ててしまわなかったのか不思議ですが、このホームページでの出番があることをループ達が予想していたのかも知れません。


コ−ド
 このケーブルをフラットケーブルと言いまして、今ではコンピューターの内部での接続用としてお馴染みの物ですが25年前は珍しい品でした。
 [こだま友の会]のことは「聴力改善への道」でも書きますが、とにかく皆さんが会話に苦労していらっしゃる。なんとか方法はないものか?と考えて思いついたのが磁気ループシステムです。このような方法があることは知識としては僅かに知っていましたが実祭に試みたことはありません。



 それで秋葉原でこのフラットケーブルを見つけました。何に使う物か知りませんでしたが、それでも「これで磁気ループが作れるんじゃないか」とピンときました。
 写真の中央部をよく見て下さい。コネクターが二つあって5センチくらいのコードで繋いでいます。
 前にも書いたことですが、フラットケーブルを輪にして両端を繋ぐと同心円がケーブルの数だけできます。写真のループは10芯ですから10組の同心円ができます。同心円が幾つあってもコイルにはなりません。10組の線を1組にする、渦巻き状に繋ぎ変えることによってコイルに化けるのです。

 それには10本づつつき合わせた末端を一つだけずらしてやればよいのです。ずれてはみ出した両端に音声信号を入れる理屈はお判りですね。これはハンダ付けすれば一丁上がりですが、そうすると10mとか20mとか一種類のコイルしかできません。コードの両端にコネクターをつければ好きな長さに調整ができます。写真の真ん中の部分は端っこを一コマだけずらすためのものなのです。

 フラットケーブルの材質や太さが変わり、10芯が5芯になり4芯になり、あるいはキャプタイヤコードになってもこの原則は同じです。アンプの出力が弱いときは本数を増やして磁気を強くしてやりますし、アンプに余裕があるときは数を減らしてコード自体の目方が軽くて済むようにします。
 本数を幾らにするかはシステムを設計する上で大きなポイントです。音質にも関係しますし[インピーダンスマッチング]という難しい理屈が関わってきます。避けて通れないことですのでおいおいと努めて判りやすく述べていくようにするつもりです。

 [こだま友の会]では一人づつ70センチのループを求めて頂いて「フリーサイズの磁気ループ」を作ることを提案したのですが、時代がそこまでは進みませでした。25年後の今でも判って貰えません。
 つまりこうした設備はお役所に買って貰うものであり協会として準備すべきもので、個人負担など飛んでもない、という意識があります。私はそうでない「利益を受けるのは我々なのだから何時になったら手に入るか判らぬものを座して待つよりは手近にできることから自らの負担で始めよう」という主義の持ち主です。一人70センチを持ち寄るフリーサイズ磁気ループを今でも理想の姿と信じています。
 その原型が25年前のこの写真です。



直線上に配置
 

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