0152 円卓会議システムを作る(2)



 神奈川県の某市に御婦人だけの難聴者団体があります。ここの会長さんが80代半ばにおなりですが頭脳明晰言語明快、電気にも強くて磁気ループセットの設置と扱いなど唯の一度の講釈でマスターしてしまう恐るべき人です。
 この方の凄いところは難聴者だけで固まろうとしないことです。健聴者の集まりに一人だけでも進んで入って行く気概をお持ちです。そのためには補聴器だけではどうにもならない、超小型の磁気ループが欲しいとかねがね言っておられました。
 そんなことは(現に5w型を作っていることだし)お安い御用なんですが、難聴者としてこちらが一人だけならわざわざループを張る必要なんかないのです。ここから「円卓会議システム」が生まれました。私のアイデアではなくって元はと言えばKさんの御希望をどうするか…からスタートしたことなのです。

 Kさんは目下要約筆記対策を協議する委員会のメンバーですが、健聴者10人を相手に難聴者一人は予想以上に聞き取りが辛いとこぼされました。となると私も一肌脱がなくてなりません。来月の委員会に備えてワンセット用意して貸してあげることにしました。できたのがこの写真です。
スイッチつきのマイクボックス
 上段に12個並んでいるのが前回紹介したスイッチつきのマイクボックスです。委員の数だけタイピン式のシリコンマイクを用意しました。下段はKさん用の「円卓会議ソラ」、「ソラ」とマイクボックスを一緒にした物です。各マイクを働かせるための電源は「円卓会議ソラ」から供給されます。と言ってもライン用の3芯コードを差し込むだけですが。

 こうしたものは5個や6個の内は何ともなくても数が増えると思わぬトラブルに見舞われることがあります。ですからぶっつけ本番は禁物です。必ず全部のマイクを繋いで問題が起こらないか試してみなくてはなりません。
 マイクの数を幾らにしても良いとは言っても当然のことながらアンプに負担がかかりますからイアホンに出てくる音はいくらか小さくなります。

 僅かなドロップで、私の耳には問題はありませんが、もしものことを考えてアンプを少しいじりました。ソラの基盤はコンデンサーマイクが働くように作ってあるのでシリコンマイクだとパワーが余って音が歪みます。それで抵抗を入れてわざわざレベルを下げています。その抵抗値を少しゆるめてやるだけでマイクを増やしたことによるロスは簡単に補正することができます。

 来月の委員会には難聴者側からもう一人、人工内耳をお使いの方が参加されることになったので「なんでもソラ」を使って頂くことにして人工内耳用に条件を変えることにしています。
 委員の皆さんにこのシステムの趣旨を説明し、マイクスイッチの使い方などで御協力をお願いしなくてはならないので当日は私も参ります。使い勝手がどんな具合だったか後日報告することにしましょう。

 *なおライン端子の遊んでいるところから磁気ループアンプに線を一本引けば磁気ループを駆動することもできます。
  フリーサイズのこのシステムは今後注目を集めるのではないでしょうか。 

 

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