0103 テレビの音声を聞き取りやすくする特許を公開



 カセットテープとかCDとかMDとかのプレーヤーを求めると必ずイアホンがついてきます。このイアホンでどのくらいの大きさに聞こえてくれるかが難聴の程度を知る目安になります。私は長崎にいた当時はプレーヤーのボリウム(音量調整ツマミ)を最大にしたとき何を演奏しているかはわかるけれど楽しむためには迫力が足りない。今一つ音量アップしたい。そういう苛立たしさがありました。
 これはラジオでもテレビでも同じことです。イアホン端子に出てくる信号の大きさは健聴者の耳に合わせてありますから、難聴者にとって不足なのは当然と言えば当然です。ラジオやテレビなら裏蓋を開けて一寸手を加えるだけで(1円もお金をかけずに)バンバン聞こえるようにすることは簡単ですがCDやMDではそうも行きません。第一手を加えてしまうと万一他の故障があったときメーカーが保証に応じてくれません。外付けアンプ方式が簡単で無難です。

 テレビでも個人用なら話は簡単です。受像器のイアホンジャックにプラグコードを差し込んで380アンプに繋いでやりさえすれば自分の好みの音量で聞くことができます。でも家族が一緒ならそうは行きません。プラグを差し込むとスピーカーが死んでしまうのですから。
 スピーカーを生かしたままで専用アンプに信号を引き出すにはどうするか?私が持っている特許はその答えの一つです。皆さんが自分専用として作って試すことは一向に構いません。むしろ進んでお試し下さい。でも、販売を目的として作るときは特許の使用契約を結んで応分のお金を支払って頂かねばなりません。特許とはそうしたものですから御注意をお願いします。

 さて、第1図を見て下さい。
(A)はモノラルプラグの外観です。102aが絶縁部で、ここから先端の部分をホットあるいはプラス、軸の長い方をコールド/アース/グラウンド/マイナス‥人によって様々な呼び方をします。
(B)はステレオ用のプラグです。軸の長さがモノラル用と正確に同じであることに御注意下さい。違いは202’aという絶縁部が一枚増えて202dという電極が増えたことです。この部分はステレオの(聞き手から見て)右側の信号を扱います。先端の202bは左信号です。これはしっかりと覚えてください。先端が左信号ですよ。

図面1

 次ぎに第2図を見て下さい。
私の特許によるプラグの構造を示しています。
(A)1図との違いは二ケ所です。一つは先端を平に削ってあります。もう一つは抜き差しできるスリーブ(絶縁物で作られている)があることです。
(B)スリーブ22dをはめ込んだ姿です。
(C)スリーブを入れると右信号を受け入れるための軸の短いプラグに変わることを
示しています。

図面2

 

 第3図です。
ステレオプラグを受け止めるジャックの構造を示しています。プラグをいっぱいに差し込んだときの状態です。
(イ)305(LとRと二つあります)には既にイアホンを鳴らすだけのパワーを持った信号が出ています。305Lはプラグの先端202bと接触し、305Rは202dと接触していますから左右の信号は外部へ導き出されます。
(ロ)この図からプラグを引き抜いた姿を想像して下さい。305Lはバネの力で304と接触し、アンプ306Lに導かれてスピーカー400Lが鳴ります。右側についても同じです。
(ハ)プラグを差し込めばスピーカーの音が切れるわけがこれで判りましたね。

図面3

 

 第4図です。
テレビ受像器には音声がモノラルのものとステレオと二通りあります。この図はモノラル用のジャックにスリーブを入れない新型プラグを差し込んだ状態です。プラグの先端を薄く削っていますから45を押し上げる力はありませんが、45は45bと12bの両方と接触していますから音声信号はアンプ+スピーカーを
切ることなく外部へも引き出せるわけです。

図面4

 

 第5図です。
スリーブを入れて軸の長さを短くしたプラグをステレオのジャックに差し込んだ状態です。左も右も接点が閉じていますから左右のスピーカーから音が出ます。外部へは右側の信号だけが取り出せることがおわかりでしょうか?

 

図面5

 

 

蛇足として色々と

1  高級な受像器では[音声信号用外部出力]という端子を備えた物があります。これは音声信号を赤外線などに変えて無線方式で飛ばしたいときに重宝します。しかし、一般家庭用の受像器にはついていません。ビデオデッキからの[音声入力」はあっても[出力]はないのが普通です。どうしてもイアホンジャックから取り出すしかなく
て、そうするとスピーカーは死んでしまう。こうしたときに私の特許は威力を発揮します。

2  この特許も万能ではありません。協力頂ける全メーカーから51種類のイアホンジャックを集めましたが、その内3種が言うことを聞いてくれませんでした。内部の接点の構造が微妙に違うからです。現にこのプラグが使えない受像器が幾つかありました。その意味で使えない場合は御免なさい…と、申しあげるほかありません。

3  この特許の番号は第3324701号。出願が平成13年10月19日、認可が平成14年7月7日。発明者が私佐藤忠で、他に3人の権利保有者がおられましたが平成14年12月19日私一人に権利が譲渡され平成15年4月16日に事務処理が終わっています。

4  先端を薄いスプリング構造にして接点を押し下げない構造については大和田健次郎先生から特許出願がされています。板スプリングの代わりにコイルスプリングを使った物についてはエムケー電子株式会社とラージ有限会社(恐らく前社が製造元かと思われます)から販売されています。特許がどうなっているかは承知しておりません。

5  自作は簡単です。先端の厚みを1.4mm〜1.6mmの範囲で慎重に削ってください。極く稀に削った面を横向きにして差し込むタイプの受像器があります。言うことを聞かないつむじ曲がいることも承知の上でやってみて下さい。


直線上に配置
 

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